日本の最新宇宙政策~国内外の宇宙開発最新トレンドまで、宇宙初心者向けの網羅的な解説が好評無人小型衛星を使って、宇宙環境を利用した実証・実験を行うことができる宇宙環境利用プラットフォームを開発する株式会社ElevationSpace(代表取締役CEO:小林稜平、読み:エレベーションスペース、以下「ElevationSpace」)は、2023年7月25日(火)、宇宙ビジネス共創拠点である東京・日本橋のX-NIHONBASHI TOWERにおいて、第一回目となる「宇宙ビジネス参入セミナー」を開催しました。 当初想定の2倍を超える申し込みがあり、幅広い業種の新規事業担当者を中心に、オンライン・オフライン合わせて約200名が参加するなど、異業種からの宇宙ビジネス参入に対する関心の高さが表われた本セミナーのレポートをお届けします。 また、宇宙ビジネスへの異分野参入にフォーカスした本セミナーが好評だったことを受け、2023年8月29日に株式会社IDDKとの共催で、「宇宙環境利用プラットフォーム『ELS-R』で実現する宇宙バイオ実験の未来」と題したセミナーを開催します。【詳細・申込はこちら】https://iddkxels-event-20230829.peatix.com/ ■参加者属性・半数以上(55%)が「新規事業、宇宙事業担当者」・業種別では「製造業」が約4割(39%)と最多、次いで「学術研究、専門・技術サービス」が17% ■ElevationSpaceが提供する「宇宙ビジネス研修サービス」の詳細・問い合わせはこちらhttps://elevation-space.com/Co-Creationセミナー開催の背景宇宙関連市場は、バンク・オブ・アメリカ・メリルリンチの試算によると、2030年までにグローバルで100兆円規模になると言われています。国内においても、6月13日に国が決定した「宇宙基本計画」のなかで、宇宙機器と宇宙ソリューションを合わせた宇宙産業市場規模を2030年代の早期に8兆円に拡大することを目標としています。 すでにロケットの打ち上げや月面探査、人工衛星を活用したサービスなど、多くの民間企業が宇宙を活用するビジネスを行っていますが、物流、農業、教育、エンターテイメントといった異業種も参入を始めるなど、宇宙ビジネスは企業が模索する新規事業のひとつとして注目されています。 宇宙環境利用・回収プラットフォーム「ELS-R」を開発するElevationSpaceは、宇宙で実証や実験を行った後、成果物を地球に帰還させてお客様のもとに返すことができる日本発のサービス提供を目指しています。 2025年打ち上げの初号機では、国際宇宙ステーションで行われているような生物を用いた宇宙実験のほか、宇宙機転用を目指す民生品の実証なども行われる予定で、宇宙分野での販路拡大を目指す企業の宇宙実証の場としても注目されています。 一方で、一部の企業からは、「宇宙ビジネスへの参入に関心はあるものの、どのように参入すればよいか分からない」「自社のどの製品(技術)が、宇宙に応用できるか分からない」といった声が寄せられていました。また、社内の宇宙ビジネスに対する理解を深め、機運を高めるための研修や勉強会を開催してほしいといった要望も寄せられています。そうした要望に応えるため、ElevationSpaceは宇宙ビジネス研修サービスを正式に提供することとし、本セミナーはそのサービス提供開始を記念して開催した無料セミナーです。■参考プレスリリース業界初「宇宙ビジネスに関する法人研修サービス」を提供開始 ~宇宙産業市場100兆円時代に向け企業の新規参入を促進、勉強会から事業化までを一気通貫で支援~(2023年7月6日)https://elevation-space.com/posts/news_20230706 イベント内容本セミナーでは、代表取締役CEO・小林から以下についてお話ししました。1)宇宙市場の概要と現状2)日本の宇宙政策とグローバルな宇宙開発の流れ3)異業種の宇宙ビジネス参入事例4)宇宙事業参入の追い風と向かい風 セミナー後の質疑応答では、1社単独で宇宙参入するより、宇宙でものづくりをする他企業と連携したいと考えているため、マッチングサービスをお願いしたい宇宙のセキュリティについて、リスクを感じたことややらなければならないことがあれば教えてほしいより宇宙産業が活発化していくために、国や政府機関に求めることがあれば教えてほしい異業種企業が宇宙産業に参入するのに必要な要素として、どのようなものがあるか?といった質問・要望が寄せられました。 特に、宇宙のセキュリティに関する質問に対しては、VP,Research&Development・藤田から、国(JAXA)主導で参加している宇宙セキュリティに係る国際的な議論について紹介し、実際に人工衛星がハッキングされかけた事例などを挙げ、地上で行われているネットワークセキュリティの考え方が宇宙にも拡大されていくという展望をお話ししました。 セミナー終了後、会場では名刺交換交流タイムを設け、参加者同士やElevationSpace社員との活発な交流が行われていました。 質問に回答する藤田VP 名刺交換交流タイムの様子 参加者概要・アンケート結果本セミナーの参加者属性などは以下の通りです。 セミナー後のアンケートでは、参入のための第一歩として分かりやすかった。とても分かりやすく、かつ最近の事例を挙げてくださっていて、役立てられそうであった。宇宙ビジネスの全体像を把握することができた。貴社事業の内容はもちろん、参加された方の熱量が高く、貴社を中心とした宇宙産業の盛り上がりを実感した。宇宙ビジネスの現状および参入への課題がわかった(海外からの調達ではなく国内民生品を使いたいが、実証試験環境が整っていないなど)。貴社の取り組みについても知ることができたのがよかった。といった感想が寄せられました。 ElevationSpaceはこれからも、宇宙産業の更なる発展のため、セミナー・勉強会や技術コンサルティング事業を行ってまいります。サービスの詳細やお問い合わせは以下のリンクからご連絡ください。https://elevation-space.com/Co-Creation ElevationSpace概要ElevationSpaceは、誰もが宇宙で生活できる世界を創り、人の未来を豊かにすることを目指している東北大学発の宇宙スタートアップです。東北大学吉田・桒原研究室でこれまで開発してきた15機以上の小型人工衛星の知見・技術を生かし、無重力環境を生かした実験や実証などを無人の小型衛星で行い、それを地球に帰還させてお客様のもとに返す宇宙環境利用プラットフォーム「ELS-R」を開発しています。会社名 :株式会社ElevationSpace(英文表記:ElevationSpace Inc.)所在地 :〒980-0845 宮城県仙台市青葉区荒巻字青葉468-1 東北大学マテリアル・イノベーション・センター401号室青葉山ガレージ設立 :2021年2月代表者 :代表取締役CEO 小林稜平ホームページ:https://elevation-space.com/事業内容 :小型宇宙利用・回収プラットフォーム事業、宇宙輸送事業、宇宙建築事業 ■「ELS-R」とは?無重力環境を活かした実証や実験を、無人の小型衛星を使って行い、それを地球に帰還させてお客様のもとに返すサービスです。現在基礎科学的な実験から産業利用まで幅広く利用されている国際宇宙ステーション(ISS)は、構造寿命などの関係から2030年末に運用を終了することが決定しており、商業宇宙ステーションなどの構想はあるものの、宇宙利用を行う場所が限定的になることが想定されます。また、宇宙の安全保障や宇宙産業競争力強化のためには、更なる民間事業者の宇宙産業参入が不可欠ですが、宇宙環境で製品や技術の性能を試験する機会が限られているために民生技術の宇宙転用が進まないという課題があります。これらの問題を解決するため、「ELS-R」は開発されました。 国際宇宙ステーション(ISS)に比べ、高頻度に利用できる点、実証・実験内容の自由度を高く設定できる点、計画から実証・実験までのリードタイムを短くできる点が特徴です。また、ISSが2030年末に運用を終了した後も、宇宙環境利用の空白期間を作らずにサービスを提供できるため、宇宙産業の競争力強化に寄与することが期待できます。 本件に関するお問い合わせ先株式会社ElevationSpace 広報:武藤Mail:pr@elevation-space.comTEL:050-3669-1732